53年ぶりの平古古墳群発掘調査です!


53年ぶりの佐久島での古墳発掘調査です。

前回は昭和41年に南山大学によって山の神塚古墳の発掘調査や平古古墳群を含む石室の実測調査を実施。

 

今年度は、平古古墳群全体の現状平面図の作成と横穴式石室(横方向に開口する石積みの墓室)が半壊状態で開口している平古2号墳の発掘調査が実施されています。

平古2号墳では、横穴式石室内の堆積土いく重にも高く積み重なる土を掘りさげたところ、玄室(棺を納める部屋)の入り口近くで大型の石棺が発見されました。

石棺内に副葬品(ご遺体に添えて納める品物)などは残っていませんでしたが、石室内の床面近くからは、完形の須恵器(日本で古墳時代から平安時代まで生産された土器)の杯蓋(つきふたは皿よりやや深い器)3点が出土。
石室は早くから開口していたとみられることから、出土した須恵器のほとんどが小片で、本来服装されていた可能性の高い玉類(まがたま)や鉄鏃(てっそくは鉄製のやじり)などは見つかっていません。

墳丘の調査では、墳丘の外周に積まれていた外護列石の一部が確認されています。発掘調査の結果、横穴式石室の全長は、6.5m以上あったことが明らかになりました。