佐久島ライフレポ Vol.18

焼きいもと五平餅販売 木下 元さん

 

子どもの頃から来ていた佐久島でスローライフ

子どもの頃からよく佐久島に来ていたという木下さん。お父さんの実家があり、当時はおじいさん・おばあさんもお住まいだったからです。2021年の2月、木下さんはその家に引っ越してきました。

 

里帰り感覚で、馴染みのある島へ

木下さんは佐久島で生まれ育ったわけではありません。ご両親の代から島を出ていて、島へは時々遊びに来ていたのです。家はずっと残されていました。

釣り好きのお父さんは頻繁に島へ来ており、その折に家の管理もしていたため、いつでも住めるような状態が保たれていました。コロナ禍をきっかけに前職を辞めることになった木下さんが、新たな生活の地として選んだのは佐久島でした。

一番の理由は、昔から馴染みのある場所だったこと。

そして家もあること。

 

住むのなら縁遠くなってしまう前、つまりご両親が元気でしばしば訪れていている今のうちからだと思ったのです。それまでは営業職で忙しく過ごしていたこともあり、島ではのんびり暮らしたいという気持ちだったそうです。

 

 

顔見知りも多く、すんなりと島暮らし

最初から特にあれこれ何かをしようと考えず、ゆったり構えていました。

そもそも昔から遊びに来ていた島だし、すでに顔見知りも何人かいて、いきなり見知らぬ土地へ来て新生活を始めるという気負いもありません。

なんとなくすんなりと島暮らしが始まって、

島を美しく作る会の活動に関わるようになり、

島に来た時期が近かったことから地域おこし協力隊のメンバーともお付き合いするようになりました。

 

 

島を美しくつくる会の活動は、「暇してるなら来て」と呼ばれる形で始まったそうです。「最初は芋づくりからでした。梅の剪定や梅干しづくり、アマモの再生活動もしています。今は副会長に就任しちゃいました」と笑いながら語る木下さん。ただしコロナの影響により島おこしの活動もあまり活発にはできず、島を訪れる観光客も少なくて、比較的静かな日々でした。

 

 

焼きいも&五平餅販売

焼きいもの販売は、観光ツアーで島のおやつを提供する話が出たのがきっかけです。「その時も『暇してるだろ?』と言われて、私がやることになりました(笑)」とのこと。

JAさんに焼き台を貸りてスタートしました。焼きいもだけでは期間が短い(10~12月)ので、それ以外の期間は五平餅を販売。年間を通じて週末に、フラワーロード沿い(通称「佐久島1号線」)にてお店を出しています。

焼きいもの材料は木下さん自身が作ったものも含めて島内産のイモ(紅はるかがメイン)のみ。収穫後の熟成期間や焼き方を工夫し、ほっこりおいしい焼きいもを提供しています。

 

五平餅のタレは一色町時代から地域間交流を行ってきた岐阜県恵那市由来の味。落花生の香ばしさを利かせた醤油ダレです。

週末に佐久島を訪れた方は、ぜひどちらかを味わってみてくださいね。

 

 

のんびりスローライフ

週末のお店と島おこし活動以外は、のんびり過ごしているという木下さん。今はインターネット環境も整っているので、動画を見ることが多いそうです。

お父さんは釣りをしによく来島しますが、木下さんはあまり釣りはしないとか。「のんびりしていても退屈することはないですね。こういう生活が好きなんです」と語ります。

 

 

もちろん、島の中で働いて収入を得られるのが一番いいことです。島内で職を得るに限らず、リモートワークという方法も含めて、島暮らしをしたい人にとっては今後そういった生活の糧がとても重要になるでしょう。

ともあれ今は、木下さんは佐久島でのスローライフを楽しんでいます。家はあるし、島の人たちから季節の食材(野菜や魚介など)のおすそ分けもあったりするし、贅沢をしなければ心豊かに暮らせます。お話を聞くだけで、気持ちがゆる~くなりますね!

 

 

「佐久島での暮らし」に興味がある方は定住促進ガイドをご覧ください。

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