佐久島ライフレポ Vol.05

サクカフェ aohana 垣花 和馬さん 綾美さん

 

旅好きファミリーの
ゆったり島カフェライフ

2016年から佐久島でカフェを営む和馬さん・綾美さんご夫婦。
お子さんも生まれて今は3人のファミリーとなり、家族旅への想いを育みつつ、ゆったりとした島暮らしを楽しんでいます。

日本一周から世界一周へ
 子どもの頃から旅に憧れていたという和馬さん。中学校の卒業文集でも「夢は世界一周」と書いていました。実際に旅にハマったのは、学生時代に友人とバイクで日本一周をしたときから。その後社会人となり、転勤で福岡から名古屋へ。転職し営業マンとして活躍していたときに、栄養士だった綾美さんと出会いました。このとき和馬さんはすでにピースボートでの世界一周を予約済みで、付き合いはじめてすぐに綾美さんをこの旅に誘うほどの運命的な出会いだったそうです。
こうして1年後、二人は洋上の人となり、船の上で綾美さん念願のウエディングも! 約20カ国を巡り、すばらしい思い出とさまざまな人との繋がりをお土産に帰国し、和馬さんはその直後に起業しました。旅でお金を使い果たし(予想外!)、無一文からのスタートでした。

 

起業後、2度目の世界一周へ
 仕事をしながら好きな旅を続けたいと思っていたからこその起業でしたが、会社(人材派遣&イベント企画)を立ち上げてから最初の1年間は家に帰ることもままならないほど、産みの苦しみの連続でした。しかしその後少しずつ軌道に乗っていき、さらに半年が経過する頃には、名古屋市内にお店(旅をコンセプトにしたバー)をオープンできるまでになったのです。
がんばって時間のゆとりをつくった二人は、2016年、2度目の世界一周へと旅立ちました。今度は空路と陸路(主に列車)での旅です。アメリカ大陸から出発してヨーロッパ方面へと移動し、1周目では行かなかった国を新たに20カ国ほど巡りました。
佐久島との縁ができたのは、この旅から戻って間もない時期のこと。以前から名古屋で交流のあったCafe&Bar じょえる(佐久島で開業)の紹介で、それまでここで営業していたお店のクローズを知り、2店舗目をオープンすることに決まったのです。
和馬さんはもともと宮古島生まれ。親戚の多くが宮古にいて、今でも度々訪れています。世界への旅でも最も印象的だったのはミコノス島とイースター島。やっぱり島がいいと、旅を通して実感したといいます。ちなみに綾美さんはさほど海や島へのこだわりはなかったとか。暮らす中でじんわりとその良さを実感するようになったそうです。

 

佐久島暮らしが人生の転機
 ここは決してアクセス至便とは言えない島ですが、会社や綾美さんの実家がある名古屋へも1時間半ほどで行ける、ほどよい距離にあります。当初はそれが便利だと思っていました。また冬場は観光客も少ないので、その期間を使って旅ができるというのも魅力でした。ここなら自分たちのライフスタイルをより理想的な形で継続できると思ったのです。
ところが、佐久島での暮らしが二人にとって思いがけない転機となりました。早寝早起きや畑仕事など、都会とは違うゆるやかな日々が待っていました。それまではとても慌ただしい毎日で、このようなのんびりした時間はもったいないとすら思っていたのに、これが大事だと実感できるようになり、からだも健康になってびっくり。
長男が生まれたことで、この生活スタイルはますますしっくりくるようになりました。野菜が実り、花が咲くのに感動する暮らし。子どもと一緒に自然の中でゆるゆるする暮らし。島の人から野菜や魚をもらったり、一緒に行事に参加したりしてお付き合いを楽しむ暮らし。そういうことは、ここへ移住する前は念頭になかったとのこと。

 

観光客目線で素敵なカフェに
 これまではビジネスを広く大きく展開することに心を傾けていたけれど、これからはこの島でのこのお店を成長させることに力を注いでいきたいという和馬さん。Webでの情報発信はむろん、カフェメニューやお土産のグッズも充実させ、季節を問わず来島者に楽しんでもらえるお店づくりをしたいといいます。メニュー開発は栄養士だった綾美さんのオハコ。グッズは海外からの買い付け&仕入れが半数、綾美さんの手づくりが半数だとか。
もちろんずっと旅は好きで、今はお子さんと一緒に行ける国内のリゾートスポットを、カフェ経営の勉強も兼ねながら訪れています。観光客の目線でお店づくりをしていきたいと考えているからです。でも、いずれは家族でオーストラリアをキャンピングカーで回るような、雄大な旅をしてみたいという二人です。

 

 

 

「佐久島での暮らし」に興味がある方は定住促進ガイドをご覧ください。

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