佐久島ライフ・レポ Vol.2


クラインガルテン管理人 高橋 伸義さん

第二のふるさと佐久島で、
人と人とのふれあいを繋ぐ

佐久島に離島では全国初となるクラインガルテン(宿泊滞在型農業体験施設)が誕生したのは、平成24年のこと。これは宿泊滞在型農業体験施設で、クラインガルテン利用者と島民との交流による島おこし(地域の活性化や定住促進)の一端も担っています。高橋伸義さんは、クラインガルテンのオープン時から常駐管理人を務めています。

横浜出身、でもルーツは佐久島

高橋さんは横浜生まれの横浜育ち。神奈川県内の大学を卒業して横浜で就職…と、一見佐久島とは何の関係もなさそうですが、実はご両親の郷里が佐久島。「西地区に祖父母が住んでいたので、子どもの頃は家族みんなでよく島に来ましたよ。特に夏休みが楽しみでした。親戚もまだここにいます。だから、この島は私にとってもう一つの故郷なんです」とのこと。
「家のあった場所は、今は整地して土地だけになっています。家を整理した時、納屋から土器が出てきました。祖父が郷土史好きで、そういうことを研究していたんです。それは今、弁天サロンに展示されています」と嬉しそうに語る高橋さん。遠く離れて暮らしている時も、ずっと佐久島との縁を感じていたのでしょうね。
そんな高橋さんが佐久島に住むようになったのは、仕事を定年退職してから。お父さんが亡くなり、長男である高橋さんが島の土地を継いで管理する必要が生じたためです。でもすぐ住める場所はなく、時々来島しては一泊ぐらいで横浜に戻っていましたが、やがて島内に家を借りて住むようになりました。ようやく「島に帰ってきた」と実感するようになった折、クラインガルテンの新設と管理人募集の情報を知って応募したのだそうです。

ふれあいを繋ぐ仕事

クラインガルテンの指定管理者は、島の活性化を担う「島を美しくつくる会」。高橋さんは常駐管理人として、管理棟やバーベキュー施設、ラウベ棟などの施設管理・運営を行っています。施設管理や事務的な作業はもちろん大切ですが、この仕事の一番のやりがいは、人と人とをつなぐ役割を担っていることかもしれません。
この場所を、ガルテナー(利用者)さん同士、またガルテナーさんと島の人たちがもっと気軽にふれあえるスペースにしていくこと、それが高橋さんの願いです。そういうふれあいが、少しずつ広がってきました。たとえば畑仕事に精を出すガルテナーさんに、島民が「きれいに畑を作ってるね」と声をかけたり、手入れの仕方を教えたり、野菜の苗をあげたり。そんなほのぼのとした交流が増えつつあります。

第二のふるさと暮らし

島外の人が島暮らしに慣れるには、少し時間がかかるかもしれません。でも高橋さん自身は幼い頃からこの島に来ていたし、特に西地区には親しみがあって、とても溶け込みやすかったといいます。まもなく東地区の人にも、「クラインガルテンの管理人さん」として受け入れられました。仕事を通してガルテナーさんや島の人とも仲良くなり、一緒に食事をしたりお酒を飲んだりする仲間が増えました。「そんなお酒の席に、島の人がもっとひんぱんに顔を出してくれるようになったら最高ですね」と高橋さん。とっても充実した、第二のふるさと暮らしですね。